小説3 仕事と今日の夕ごはん
明日は週1日のお仕事だ。仕事内容は91歳のおばあちゃんの見守りと掃除。
おばあちゃんに薬を飲ませて血圧を測り、お昼ご飯と夕ご飯を出す。ほとんどの時間は掃除に費やす。「掃除ってなんですか?」って感覚の奥さんらしく、
週に一度来る私を待って散々散らかし、汚しているのだ。おまけに猫二匹、犬一匹飼っている。床は猫砂だらけ、ウンチも落ちている。
いつしたのかわからず、トレぺでとって拭いてもカチカチに固まっている。でもとても素敵なお宅で、リビングの大きな窓からテラスいっぱいの薔薇が綺麗。
またすぐに汚れるのはわかっているし、それで平気なご家族だということもわかっているけど、私は一生懸命掃除する。
何故なら綺麗な方がいいから!窓もピカピカに磨いて、数歩下がって眺め悦に入る。
3時間ほど掃除をしたらおばあちゃんがお昼寝をするので、私は綺麗になった快適なお部屋の大きなソファに寝転んで寛ぐ。
掃除中ずっと後をくっついて歩いていたワンちゃんが、嬉しそうにピョンっとソファに飛び乗り私にピッタリくっつくので、私はずっと撫でてあげる。
小さいワンちゃんなのに威張っていて、でっぷりした猫ちゃんが近づいてくると「このおばちゃんは私のモノよ!」と追い払ってしまう。可哀想な猫ちゃん。
まぁ、そんなお仕事。この仕事で私は、息子と、今の犬っころに美味しいものを食べさせている。
今日の夕ご飯はサーモンのソテーレモンバターソースと・・あとトーストがいいかな。サーモンのソテーは3人分用意したけど、今日は今の犬っころは来ない。
4日前私の機嫌が急に悪くなって、それを察知して慌ててかけてきた2回の電話も無視したので様子をうかがっているようだ。
だから今の犬っころの分も食べてしまおう。黄色いパプリカ、緑のアスパラ、キノコと野菜たっぷりで彩りも綺麗。
サーモンは普通に買うと高いけど、西友にたまにあるぶつ切りのものはたくさん入って200円!見つけると2パックほど買ってサーモン好きの犬っころのために冷凍しておく。
塩鮭も一切れ50円の時があって、その時も大人買いして一切れずつラップに包み冷凍してある。
おにぎり、お茶漬け、お弁当に重宝している。